日曜アーティストの工房
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「ロモ」というライフスタイル

 「ロモ」と呼ばれるカメラがある。正式名称は「LOMO LC-A」。社会主義時代のソ連で1983年に発売されたコンパクトカメラで、外観は日本の「コシナCX-2」というカメラをコピーしたものだが、さすが共産圏の大衆カメラだけあって、壊れやすい上に品質が安定しておらず、同じ機種でも写りが微妙に異なるという、とんでもないカメラである。
 ピントは目測、巻き上げは手動。絞り優先の自動露出で、なぜか夜中でもフラッシュなしで撮影できる。
 
 僕がこのカメラを手に入れたのは、2001年のこと。実は、僕は学生時代に写真にハマり、自宅のバスルームを暗室にしてフィルムの現像から紙焼きまでするほどだったのだけど、卒業後1年間ロサンゼルスで写真の仕事をしてから急激に写真への興味を失い、帰国後はまったくカメラに触ることすらしなくなってしまった。毎日毎日広告用の写真を撮る事が、ある日を境に耐えられなくなってしまったのだ。
 
 そんな時、写真を撮る事の楽しさを思い出させてくれたのが、この「ロモ」というヘンテコなカメラだった。以来、日常的にこのカメラを使って、なんだかよく分からない写真を撮りまくっている。なんかこう、初めてカメラを買ってもらった子供のような、写真の原点を思い起こさせてくれるような、僕にとって大事なカメラです。
 
 何年か前、とうとうこのカメラが壊れてしまったとき、修理のついでに「ハーフカメラ」にカスタマイズしてもらいました。つまり、普通のフィルムで倍の写真が撮れる、と。36枚撮りフィルムを入れると、ノンストップで72枚の写真を撮り続ける事ができる。つまり、「Half the size, twice the fun(サイズは半分、楽しみは倍)」というわけです。
 
 今後も、このカルトカメラを持ち歩いて、自分にしか価値を理解できない奇妙な写真を撮りまくろうと思っています。
 
LOMOGRAPH.netというドメインを取得して、いくつか写真を公開していますので、よろしければぜひ覗いてみてください。
※LOMOはレニングラード光学機器公社、Leningradskoye Optiko Mechanichesckoye Obyedinenie (Lenigrad Optical & Mechanical Enterprise)の略。

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